タチキカラ

タチキカラプロジェクト。「すまうと」の野木村さんと立ち上げたワークショップ形式のプロジェクトだ。
「立ち木」から、心暖まる家具作りまでを一貫して行う。まず参加者の人たちには、僕が請けている山に立っている木を選んでもらう。スギでもヒノキでもいい。それを、伐り旬の期間内で新月期(下弦~新月までの一週間)に僕が伐ります。参加者の目の前で、その木の命を頂きます。
その木は、ゆっくりと葉枯らしをする。秋に伐ったら、春までじっくりと。伐り旬とは、秋の彼岸から春の彼岸まで。その間は、木の成長がゆっくりになります。ちょうど、年輪の色の濃い部分を作っている期間です。旬で伐った木は、水分が少ないので乾燥が速く、木が軽いので仕事しやすいのです。
新月期に伐るとは、この地球上の生き物全ては月の重力の影響を受けており、特に植物は月の満ち欠けとシンクロしながらバイオカーブを描いています。
満月の頃は活発に、新月の頃はおとなしい。木は新月をピークに、澱粉が少なくなります。伐った木の木口を舐めると、満月の木は甘く、新月の木は甘くないのです。それはつまり、木に寄生する虫がつきにくくなるということ。
バイオカーブが下のピークなので、木材にしたときに、暴れにくい(反ったり割れたりしにくい)のです。
葉枯らしとは、木を伐ったとき、葉っぱを付けたまま、数ヶ月その場に寝かせておく乾燥方法です。木は葉っぱが付いていれば光合成を続けます。光合成とは、CO2を取り込み、酸素を放出しながら、炭素を蓄えること。その過程で、水分を蒸散させます。葉っぱから水分は出てゆくのに、伐られている木は根から水分を上げられないので、徐々に乾燥します。その時、ゆっくりと細胞の水が抜けてゆくので、割れたりしにくくなります。水分は抜けても、木の脂分は抜けないので、木の強度・艶・色が落ちないのです。
難点は時間がかかること、仕事の手間が増えることだけ。僕のように、個人で小さく展開している林業なら、それが可能です。そのように、一本の木を丁寧に、真面目に扱うこと。それが僕の信念です。
木は生き物。人工林のスギやヒノキは、誰かが植えた木。預かっている現場の木は、知ってる人が植えた木になる。だから、細くても、曲がっていても、その木をきちんと使うことが僕の使命だと思ってる。
葉枯らしを終えた木は、春に出します。それも、もちろん参加者の目の前で僕がやります。それを製材所に運び、やっぱり参加者の目の前で挽きます。
そんな木で、カッコよくて長持ちして、高い性能を持った家具を、参加者と一緒に作りたい。そんな野木村さんの言葉に惚れて、このプロジェクトがスタートしました。
現場は僕が間伐で入っている山。参加者には、その山で自分の木を選んでもらう。そして、その木を一本丸ごと使えるような設計をする。今回のプロジェクトで最大のメリットは、一流のデザイナー、木質構造エンジニア、家具職人である野木村さんがデザインすることです。参加者それぞれの希望に合わせて、プロのデザインが行われる。
製材した材は、1年寝かせます。それを木工所に運んで、テーブルや椅子に加工する。木こり・木挽きが「立ち木」から、家具職人が「長年一緒に暮らす家具」を作り出すこのプロジェクト。プロがべったり。じっくりと寄り添って、一緒に作り上げてゆきます。
参加費は材料費込み。最終的には、家具を買うのと同じくらいの金額に設定されていて、決して高くないはずです。

投稿者: 炭やき人

北三河木こり人、北三河炭やき人、北三河木挽き人

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