地球に優しくされるために、一体何をすればいいのか?
みんな価値観が違う。
みんな方法が違う。
みんな想いや考えが違う。
少なくとも,
人はみな、自分のことしかわからないし、
自分のことしかできない。
僕は、それぞれの人は自分に対してのみ、
誠意を持って責任を果たせば良いと思っている。
だから、誰かと争って勝つことが目的ではなく、
自分が気持ちよく、最低限他人に迷惑をかけず、
誰とも戦わないけれど、誰にも負けないような、
自己満足といわれても構わないから、
たった独りでも構わないから、
孤高を貫いて、孤独を楽しんで、
自分で決めた仕事を黙々とやり遂げたいんだ。
あえて、何になりたいか?と問われたら
「定点」になりたい。
どこか山奥の、ひっそりとした場所。
母なる大地を踏みしめる。
山々に囲まれ、木々に抱かれ
父なる宇宙(そら)からは太陽の光が降り注ぎ、
満天の星たちに見守られ、
豊かな水音が聞こえ、確かな人の営みとして、
炭やく煙の甘い匂いに包まれるような、
季節の巡りを味わいながら、
毎年同じ時期に同じ情景に感動し、
山の恵みを頂いて質素に生きる。
父なる太陽と、月の巡りで月日を知り、星の位置を読んで時を感じる。
そして、大事なことほど簡単に、自分の感性で物事を決める。
迷ったら、7世代先の子孫に問うような、
そんな暮らしを送りたいんだ。
最期は、名も無き山守として、
どこかの水守として、
名も無き山の神にこの身を委ねたいと思う。
今はまだ邪心もあるし、お金に対する未練もある。
我欲を捨てきれないみっともない、自分がいる。
いつになったら、どこかの「定点」になれるのか。
いや、すでに僕はどこかの「定点」になっているのか。
彷徨いながら、宇宙(そら)に想いを馳せる。
実は、今住んでいる集落に永住しようと決めている。
生きている間はもちろん、死んだらこの集落のお宮さんに挨拶して、それからこの集落の裏山へ消えるんだ。僕が最後に暮らした洞で、僕はこの地の先祖の一人になる。
ここが僕の「定点」になるのかな。
それとも、永遠に浮遊するのかな。
