先日、素晴らしい言葉を見つけた。
「ライスワークとライフワーク」
内山節さんや、渋澤寿一さんが言う、「稼ぎと仕事」だ。
食うために稼ぎ、金にはならずとも、生きるために仕事をする。両方できて一人前。
ひっくるめて、「生きることが仕事」というスタンスでやりたい。「仕事のために生きる」はつまらない。増して、「食うために働く」のも面白くない。
毎日を生きるために、僅かな食料を作り、自分で採った薪で暖を取る。日々の仕事は、木を相手に。生き物としての尊厳を向けた相手と、真剣に対峙するんだ。
数十年山で生きてきた木の命をいただくのが僕のライスワークである。
命の水を生み出すその山を守るのが僕のライフワークだ。
山村の静かな時間はゆっくりと過ぎる。
言えることは、僕のライフワークをやり遂げるためには、この場所しかない。今、そんな場所に身を置ける僕は幸せ者だと、心から思う。
オリオン大星雲を眺めながら、そんなことを想ってみても、宇宙(そら)の星たちは数万年もの間、何ら変わることが無い。
考えても結論は出ないし、僕の頭では理解できない。
だから、これでいいのだ。