久しぶりに吠えたくなった。
この動画を見たから。
https://www.youtube.com/watch?v=sU7rXrXxb0M&list=PLKeSkVQhqoOrrDx41RKpvSJtElZk0arIh
森林が(林業が)災害の原因になっている。って、正解でもあり、間違いでもある。
皆伐って、楽だし、間伐よりも安全に進めることができる。木を使うという面では、いろんなサイズや目の木が出るので、使う側の選択肢が広がる。
蔵治先生とは直接話をしたこともあるし、山を歩いた事もあった。ちょっと老けたかな。でも話はよく分かる。蔵治先生の言うことを注意深く聞けば、現場の地形、沢筋の流域、土質、面積を抑えることで、皆伐が全くダメとは聞こえない。許可制にすれば、危険な場所での災害はある程度防げるだろう。
林野庁の課長の話は、植えた人の気持ちを考えているというのが正直意外で、ちょっと嬉しかった。
しかし、結局「自伐」へ話を持ってゆくのか。「自伐」が災害を減らすとでも言いたいのか?がっかりした。僕のしている施業も分類すれば「自伐」になるのだけれど、僕は彼らと一緒にはしてほしくない。
僕は皆伐(条件付きだけど)も、高性能機械での大規模伐採・搬出も反対ではない。
大規模な林業が無くなって、全てが小規模林業になれば、自給率は下がり、ハウスメーカーなどへの木材供給は行き詰まる。僕は小さな林業しかできないし、これでいいと思っているから、質よりも量という仕事はしないけれど、どちらも必要な仕事なんだ。
「自伐」が正義で、他はダメなどという思い上がった思想は持ち合わせていない。
仕事と稼ぎ(ライフワークとライスワーク)と地域と環境と未来と今と過去と木を植えた人の魂と、過去から未来へ移り行く途中の一コマでしかない僕たちなのに、正義の味方気どり、自分が主役のつもりでしゃしゃり出てくる活動家には反吐が出る。最後に出てきた現場の人には共感した。なぜ、どこに反吐が出そうなのか?それはうまく説明できない。正しいか間違ってるかじゃなくて、好きか嫌いかの話。全て、僕の主観です。
番組について、皆伐後、どうするか?が重要なのに、それについては一切触れられていない。
今の人工林が造られた時、これだけの面積(段階的とは言え、今の人口林の面積=1000万ha)が一度皆伐されて、それから地ごしらえして、植林したんだ。たった50~70年くらい前に。
皆伐施業で、大切なのはその後林業の復活のために植林するか、もしくは環境が良くて、自然林に移行するのに、実生ですぐに出るのか?
などのグランドデザインが丁寧にされて、それに合わせた施業が行われるかどうか?だと思う。
当然、伐採を請けた業者は植林が義務化されることもある訳だから、
10年後に若くても根が張った林になっていれば被害はそれほど出ないはず。
もちろん、傾斜や水の流れなども考慮して、伐るか伐らないか決めるのは当然。テレビの解説を見ていると、伐ったら放置されているのが前提の理屈。それを蔵治先生が伝えていない訳は無いと思う。
結局、特にテレビは自分たちが作りたい番組になるように、話の前後を絶ち、意図的に順番を入れ替え、不安を煽るような番組にする。その方が視聴率獲れるんだろうな。
50年前に比べて、雨の降り方が変化していたりするのはあると思う。明らかに違うのは、林道が入っているかどうか?この差は大きいと思うけど。
林道が起点で崩れることは知られている。だけど、道が入っていなければ伐った木を出すのに、経費が掛かり過ぎる。そこは理解しているつもり。
テレビを見ている、街の人たちが「林業」が災害を誘引していると思われたら心外だし、それは職業の侵害だ。
NPO活動家の言葉の多くは、表面的には世のため人のため。実は自分が有名になりたいだけ。
が多い。
惑わされないようにして欲しい。ネットの画面だけから情報を入れていると、大変なことになる。
真理は現場にしか無い。それだけはまごうこと無き真実。