昨日はアースデイ。
今の僕にはあまり関係の無い事。一日、工場でナラを刻み、上木を作った。今日も同じ。
アースデイに積極的に動く人、実は苦手なタイプが多い。環境とか、自然とか、地球の話を上から言ってくる。正義の味方気どり。
山で暮らして、木を伐り、それを炭にしたり、挽いたりしている自分にとって、最も大切なのは地球であることは間違いない。むしろ、誰よりもこの星を大切に思っているし、実際に行動もしているつもり。
ただ、それを人に押し付けたり、導いたりすることが嫌なんだ。こうして発信している事も、「自分はこう考え、このように行動している」を書いているだけ。
昔から、自然農、ヴィーガン、マクロビには違和感持ち続けている。以前、NPOの手伝いでイベントのスタッフなどをした事もあるけど、そこで僕がコンビニ弁当を食っていたら、犯罪者扱いされた。そいつは自然素材の服を身にまとい、食い物に拘り過ぎてガリガリに痩せていた。自給自足を声高に説いていたそのおっさん。エネルギー問題、教育問題など、誰でも知っているような事を、いかにも意識高い体(てい)で演説していた。僕には薄っぺらい正義感しか感じなかった。
そして、そいつは満足げに、スマホを手にSNSに投稿し、車で帰って行った。
スタッフとして後片付けしながら、もうこんな仕事はしないと決めた。それもアースデイ関連の仕事だった。
お祭りやイベントなら、それでいいけど、本当にこの星の未来を憂うならば、日々の暮らしの中で少しずつ、積み上げてゆくものだし、それは誰かに自慢する事でもなければ、秘密にする事でもない。
それ以来、そっち系のイベントには行かないで、ひっそりと自分の仕事をする事にしたんだ。
大勢の人が集まるような会場で、上っ面の仲良しグループで群れ、無駄な時間を過ごすくらいなら、月の位置を意識し、山河の呼吸を肌で感じながら働きたい。
還暦過ぎの山仕事人は、今日も偏屈に磨きをかけつつ、独りで仕事をするのです。