いくら浄化に贅を尽くしても、
私たちは山が水を生むようには
美しい水を生むことはできない
とどのつまり、水を守るには山を守るしかない。
そして、その山を守るには、
山を守る人を守るしかない
我が師匠、斎藤和彦の小屋に貼ってあった言葉より
僕の仕事(間伐)は、その結果を自分の目で見ることはありません。仕事の成果は、30年~40年後にしか現れないのです。
まだ見ぬ子孫に、当たり前の地球を残すことが僕たちの使命です。
一旦、人が植えた森林は、人が手を入れ続けるしかありません。それが間伐です。
間伐することで、林内に光を入れます。後は母なる地球に委ねます。地球環境を守りたいのなら、伐ったら見守るだけです。
人間が痛めつけた環境は、地球自身の自己再生能力で再生するしかないのです。
人間にはこの星を元に戻す能力などありません。治し方も知らないまま、壊し続けてしまったのですから。
たった百年の愚行は、この先何百年もかけて償っていかなければならない。
能力も資産も何も無い僕ができること。それは
「炭やきを通して、火の文化を守る」こと、
「山を手入れして水を守る」こと、
「間伐した木を挽き、「命の箱」を造り、きちんと使うこと」。
たったそれだけ。
僕が誇りを持って取り組む仕事です。