家から30分ちょっとの現場を下見してきた。
施主が育った田舎の先祖から引き継いだ山だ。
実家をリフォームして、そこで飲食系の仕事をしたいと言われる。
せっかく山があるのだから、その木を使いたいという意向で、巡り巡って、僕のところにその人はやってきた。
まだリフォームプランを設計している途中なので、木拾いができておらず、どれくらいの材木が必要になるのか不明な段階。
それでも、まず山を見てから話を進めたかったので、月曜日に行ってきた。地元の大工さんも一緒に。
典型的な人工林。スギが多いけど、ヒノキもある。大体、数反の山が実家周りに点在していた。大工さんから、柱材で50本という大まかな数量を聞いたので、それなら大丈夫と答えておいた。
施主にはまず最初に、大工さん手配で材木を買った方が断然安いと伝えた。それでも、気持ちとしては「先祖の大切な木を使いたい」と言われる。あとは、木拾いが終わった時点で、見積もりを出して、金額的にOKになるかどうか。土台も一部傷んでいるし、柱も継ぐ箇所がある。梁や桁は替えなくてもいいだろう。
仕事を請けるとしたら、今年の秋の伐り旬、新月期。葉枯らしして、搬出して、工場に運んで大きく挽いて、桟積みして天然乾燥。
大工さんは、今時そこまで一人でやる山師が居るのか?と驚いていた。
だけど、僕にしてみれば普通の仕事なんだ。当たり前の事なんだけどな。
「俺はこんな仕事しかできない。けれど、この仕事は俺にしかできない」と、密かに宿している身としては、請けられたらホントに嬉しい仕事だ。
とりあえず、木拾い表を待ちます。

