今日は夏至。この日だけは早起きして、裏山の稜線から日が昇る瞬間を見る。
お宮さんにお参りして、夜明けを味わう。
いろんな鳥が鳴いてて、すごく豊かな時間。
僕が住む集落には、江戸時代から続く習慣があって、夏至の日は「中祓い(ちゅうばらい)」。
6月30日(一年の折り返し)には「大祓い(おおばらい)」がある。
「中祓い」は、農作物を育ててくれる源である、太陽に感謝する日。
「大祓い」は、田植えも終わり、稲も順調に育っていて、一年を半分無事に過ごした事への感謝と、これからの半年を無事に過ごせるよう祈る。
集落では、「大祓い」だけ行う事にして、来週の土曜日夜、持ち寄りでお宮さんで集まる事になっている。
山暮らしをして、一次産業に従事するようになって益々、「父なる太陽」に対する感謝は深まる。「母なる地球」に対する愛おしさは大きくなる。
なので、今日は ”一人中祓い” 。
午前中はユニックで工場に行き、一仕事。その後、現場下見を2箇所。帰ってから少し草刈り。
午後は夏至の太陽の光を浴びながら、休んだ。リクライニングチェアを出して、上半身裸で日光浴(僕の場合は光合成)。夜明けからずっと一日太陽を追いかける。途中、2回木酢液たっぷりの風呂に入って、また日光浴。夕方になって、メシ食って、日が沈む頃に2度目のお宮さん。毎年、このタイミングでお宮さんに来てる。当たり前なんだけど、同じ場所に座れば、全く同じ場所(剛二さんのヒノキ山)に沈む。去年も一昨年も同じアングルで撮った写真は、狛犬越しの夏至の太陽。
木々の間の光がゆっくりと降りてゆく。素敵だ。
思わず、太陽に感謝の一礼をした。
一次産業に関わる者として、全ての起源が「父なる太陽」だから。感謝せずにいられない。
いつも考えているんだけど、「日が昇る・沈む」って、実は太陽は動いていなくて、この地球が回転しているからそう見える。
太陽や月が沈んでゆくように見えるあのゆっくりと、しかし何よりも確かなスピードは、この母なる地球が46億年変わらず、24時間で一回ずつ回転しているそのスピードなんだ。
堂々と回転しているこの母なる大地の存在は、考えれば考えるほど、神秘的だ。
僕たちは、太陽系第三惑星の表面に、重力で引っ張られてちょこんとくっついているだけ。ホントに儚く、ちっぽけな存在。
4節気 夏至・秋分・冬至・春分 は特別な日。
秋分は本業である木こり仕事が始まる日。春分は終わる日(秋分から春分までが伐り旬)そして、その半年に6~7回訪れる新月期(下弦~新月までの一週間)で実際に木を伐る。太陽と地球の位置関係、月と地球の位置関係は、僕にとってカレンダーよりも、時計よりも大事な宇宙のリズム。
だからこそ、僕は地に足を付け、自分勝手に生きてゆこうと思うのです。
