吠えます

食品ロスを減らす。地球に優しい取り組み・・・
規格外品をスーパーよりも安く販売するという宣伝。
形や大きさが不揃いで、規格外となり、廃棄される運命だった野菜たちを救います。味は変わりません!
生産者(農家)・消費者・地球にとって良い事をしてますっ!
って・・・
物凄い嫌悪感。その農家さんからは安く(下手すればただで)仕入れてるんですよね?規格品じゃないから?廃棄されるくらいなら、安いけど買ってやる?
品質には問題ないのなら、規格品と同等の値段で買い取って、規格品と同じ価格で売ればいい。形が揃っていないので、流通コストが上がるんなら、それも価格に乗せるか、社会貢献を謳う企業が払えばいい。
規格外品が一つ、安く買い叩かれれて市場へ回れば、本来売れるはずだった野菜が買われない。その農家さんで規格品が一つ売れ残るのと同じ。
地球にやさしい事業を謳うなら、社会貢献がコンセプトなら、農家さんへは通常価格で払う事が本来ではないのか?野菜なら、鮮度と味で値が決まるはずだ。
心ある消費者なら、品質が同じならば、規格外品でも普通に買うよ。
売り手の理念が、安く売る(買う)事が正義だと、一次産業者は疲弊するだけ。
本来の価格は、一次産業者が利益を乗せた価格で売り、それを足し算で市場へ出す事が筋。
市場の相場から引き算で降りてくる価格では、一次産業者は赤字になる。消費者は高くなるけど、それが正常な価格だと思う。
農家を守るのなら、正当な対価(規格外品でも、作る手間、経費は変わらない)で買えよ。本当に美味しい野菜だと思うなら、企業努力で規格外品を高く販売できるような仕事をして欲しい。
いかにも「いい事してますっ!」ってアピールが気持ち悪い。
一次産業が廃れたら、この国は亡びる。
これ、木材でも同じ。
目が通っていて、大工さんが仕事するのに支障の無い状態ならば、山側で利益の出る(と言っても、収入としては大卒初任給以下だけど)値段を決めて、それを施主が普通に負担するような仕組み。
これは、国がテコ入れしないと無理だと思う。僕たち山側の現場は、いい製品を作る事に集中したい。
世の中「安い」が正義って、やはりおかしい。「正当な対価」というものがあるはず。
でもね、自分の財布からお金を出す時は、安い方がいいんだよね。矛盾してるなあって思うけど・・・
木材市場ならば、市場で売れた時点で一次出荷者(山主)にプラスになるような補助を林野庁が出して、買い方(市場)から先は、今と同じ買値(もちろん、木の状態でランクも値も変わる)。そこから利益を乗せてゆけばいいのに。そうすれば、消費者へ渡る値段も今と変わらない。一次産業者にはプラスの利益が入ると思うんだけどなあ。

投稿者: 炭やき人

北三河木こり人、北三河炭やき人、北三河木挽き人

コメントを残す