木こり、木挽き、炭やきが僕の生業だ。
間伐、伐採、搬出、特殊伐採から、庭木の剪定、草刈りまで仕事を請けます。
「タチキカラ 北三河」これは僕の会社の屋号だ。
社員は居ない。個人事業主です。
「立ち木から」という意味。
山の30年後に想いを馳せながら、伐る。
”良き日“に伐る。良き日とは、伐り旬(秋の彼岸から春の彼岸まで=光合成が穏やかに進んでいる期間)でありなお且つ、新月期(下弦から新月までの一週間)。
葉枯らしする。寝かせた木は、根との導管が絶たれているけれど、葉っぱはまだ緑色で生きているので、光合成は続く。光合成が行われれば、木の中の水分を使うけど、根からは吸い上げられない。木の生態能力を使って、木の中にある水分を抜いてゆく方法。木の水分は穏やかに抜けてゆくけど、脂分などの成分は残る。そのせいか、葉枯らしした木は(特にスギは)赤身の色が良くなる。幹も、しっとりしているけれど、乾いている状態となる。どの段階まで葉枯らしするかは、その木一本一本で違う。
搬出する。玉伐りして、集材機やポータブルウインチ、ユニックを使って、集める。
運搬する。ユニック集材ならば、そのまま荷台に積んで、工場まで運び、降ろす。
挽く。工場の製材機で丁寧に、目切れしないように挽く。製材機の精度は、6mで1ミリ。僕の製材機は、長さは8m(頑張れば10m)、直径80cm、重さは2tまで挽ける。
今書いたのは、材木を生産している僕の仕事だ。基本的に全部一人。けど、現場(山仕事)は必ず二人以上でやる。
でも、本当は「炭」で食ってゆきたい。僕の本業であり、本望は「炭やき人」なんだ。脱サラして設楽の斎藤和彦さんに弟子入りしたのも、「炭やき」になるため。
針葉樹は伐り出して、挽く。
広葉樹(樫・ナラ)は伐り出して、炭にする。
親友岳ちゃんがずっと前に描いてくれた看板。
僕はこれを一生使い続けようと思っている。
このロゴマークも岳ちゃんが描いてくれた。
自分だけの旗を揚げているようで、すごく気持ちいい。この看板に見合うようなオトコになるという目標もある。まだまだ先の話です。
炭の原木はほぼ、北三河の樫。1kgあたり、500円。木酢液は1Lあたり、1000円です。
製材した材木は、製品立米単価で15万円(4寸角3m 芯持ち柱材で一本6500円)です。ホームセンターで売ってるKD(人工乾燥材)に比べてかなり高いけど、僕が出す材木や炭は、全て自分で伐採している木なので、その伐り株まで案内できる。これは、究極のトレーサビリティだと自負しています。
チームで仕事をするのは好きだけど、組織が嫌い。
山仕事の相棒も、個人事業主。仕事がある時に協力してもらう間柄。
人が大勢集まる場所が苦手。一日、誰とも会わないで済んだ日はご機嫌。
「世のため・人のため」が優先ではなく、今自分がどうしたいのか?何をやりたいのか?が最優先。
自分がやりたい事をやり、結果的に誰かの為になるのなら、それが幸せ。
頑固だが、楽天的なジジイを目指し、「誰とも戦わないけれど、誰にも負けない」と思ってる。
「稼ぎ=ライスワーク」と「仕事=ライフワーク」を両立させることが日々の目標。
